2007年02月16日

■漆スプーンの修理、続き。


先日、ご紹介した漆のベビースプーンの修理。
ごらんくださる方がとっても多かったので、経過をお知らせしたいと思います。 前回→ 2/8 漆スプーンの修理。
2/16スプーン修理2
2/16スプーン修理3
欠けた部分に“つくろい”をしました。

つくろいに使ったのは、一般的に“こくそ”と言われる、木粉と漆を混ぜた下地です。この“こくそ”を欠損部分に充填して、十分に乾かします。
…一度で埋まることはなかなかなく、何度も入れるものですが、心持ち盛り上がりぎみに入れてから、余りは彫刻刀でていねいに整形するときれいに仕上がります。

2/16スプーン修理1

左上が、こくそを入れた欠損部分。刃物で整形している途中です。
きれいに削れたら目の細かいペーパーでなめらかにして、補った部分を木地固めしようと思います。

最近、なんだかスプーンものが続いていますね…^^;
ほかのものも進めているのですが、また機会がありましたらお知らせしたいと思います iモード




posted by 宮崎佐和子 at 20:40| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2007年02月15日

■ナラの木の漆スプーン制作。


2/15スプーン1
松本がナラ材で初めてスプーンを作りました。
このナラ材、最初はお箸用にと思って買い求めた素材だったのですが、思ったほど木に粘りが少なく彫りやすかったので、試しにスプーンに彫ってみたのです。12/15 木地の仕入れ←この時に買った材の一つです。
ナラ独特なのか、見なれない木目が出ています。
2/15スプーン2
粗彫りの状態。
2/15スプーン3
木の導管を通して向こうが透けてます。

2/15スプーン4
そのスプーン木地に、思いっきり漆を吸い込ませて木地固め。今回も漆を塗ってラップをして、十分漆を浸透させました。
2/15スプーン5
2/16スプーン6
拭きあげました。しっかり漆が入り込んだようです。^^ これを「室」に入れて十分乾燥させます。今回使った漆は、大森清太郎さんの盛り漆です。

ナラの木はトチよりも堅いので、スプーンのくびれは細くできますが、切っ先は導管が粗いのでトチほど薄くしない方がよさそうです。
いつものトチのスプーンは端正な仕上がりですが、こちらの方は木の温かみを感じつつも造形の美しいものになりそう…。
それにしても松本のスプーン追求はとどまることを知らず…どんどん新型ができそうだなあ。でもでも、待ってらっしゃる大勢のお客さまのために、早く注文分や、次回展示会用のスプーンもどんどん作ってほしいなあ〜〜と思ったりもする私でした iモード


posted by 宮崎佐和子 at 19:48| Comment(2) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2007年02月08日

■漆スプーンの修理。


工房の人気アイテム、「漆のスプーン」。
一本一本、松本が板から手彫りで木地を彫り出して、デリケートで使い心地の良い造形を作り出しています。
そんなスプーンさんですが、木の強度ぎりぎりまでせめて作っているので、きれいな漆をたっぷり塗っているとはいえ、決して頑丈ではありません。
どちらかというと、常識の範囲内で、優しく使っていただくスプーンなのです。

2/8スプーン1
しかし、おちびさんがいるご家庭ではそうはいきません。^^;
お子さまにかじられて、修理に戻って来たスプーンたちです。
(つい先日、また1本送られてきたので3本になりました)

2/8スプーン2
木地がちょっと欠けてちゃっています。
おちびちゃんは使い方が大胆だなあ。あせあせ(飛び散る汗)

2/8スプーン3
欠損の部分は比較的小さいので、漆で木地固めをして、こくそという漆と木粉を練ったものを足して成形します。そして上塗りをしてお渡ししようと思います。
(このスプーン、裏側も噛み傷がいっぱいついているなあ)

工房のものはこのように修繕をいたしております。ただ、作業の工程上タイミングをみはからって取りかかるので、しばしお待ちいただくことになるのですが…(現在お待たせしている方、申し訳ありませんたらーっ(汗)
でも新品同様にきれいに直せるのが、漆のいいところ。お手元にお届けして喜んでいただくのはほんとにうれしいものです。



posted by 宮崎佐和子 at 20:18| Comment(6) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2006年11月22日

■スプーンの木地、いっぱい!


松本が、この1週間で彫りためたスプーンの木地。
11-21スプーン木地.jpg

なんと88本あるそうです。
(夜もお宿で彫り続けたそうな)


11-21-スプーン木地-2.jpg
松本がこの秋に出張先で彫りためたスプーン木地、全景。
200本少々あるそうです! うわ〜〜。

スプーン、こんなに作ったのはいいけれど、木地完成までマダマダなのです。ペーパーで繊細な研磨成形して、立体の微妙なラインをぴっちり合わせます。
あ〜全部仕上がるのにどのくらいかかるんでしょ?ふらふら
posted by 宮崎佐和子 at 20:42| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2006年11月09日

■スプーンの木地がたくさん彫れました。


11/9スプーン木地

松本が出張先で彫りためた、スプーンの木地たち。
大・中・ベビースプーンとたくさん作れました。こうみえても100本はゆうにあるそうです。(すごい量の注文のスプーンもこの中からまかえるとのこと。…完成したら、の話ですが ^^:)

でも、すぐに漆の仕事に入れるわけではありません。
研磨で最終成形しなくては… これがけっこう時間かかるんだなあ。難しいので私は手伝えないし。(ただペーパーをあててキレイにする、というわけでなく立体のつじつまを全て合わせる作業なのです)
ラフな彫り仕上げなものだったら、もう少し早く仕上げることができるのですが、スプーンは最終的にタイトなデザインラインにしたので(その方が使い心地がよいのです)納品できるまで、まだかかりそうです…晴れ
posted by 宮崎佐和子 at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2006年10月23日

■漆と木のスプーンの木地彫り。

今日、雑誌掲載用の写真をいくつか撮影しました。
(主にスプーン作りの写真です。せっかくなのでちょこっと紹介。)

いま一番おすすめなのが、やはり漆のスプーン。あさってからの日本橋での作品展で木地作りの実演をします
10/23スプーン木地彫り

10/23スプーン木地型取り
立体的に仕上がるスプーンも、もとは一枚板。
型取りをして切り抜き、
彫刻刀で微妙なラインを仕上げていきます。


ものすごく精度を要求されるので、白木地のフィニッシュまで松本がこだわりを持って携わり、私は木地に触らせてもらえません。塗り木地になってからやっとお手伝いができますが…。仕上がりまでものすご〜〜く手間がかかります。
たくさん作ってもすぐ無くなるのですが、がんばって作り足したので日本橋にも少し持っていけそうです。

--------------------------------------------------------------
和うるしの器展
10月25日(水)〜10月31日(火)
会場/日本橋高島屋 7階
特選漆器売場

※会期中は松本和明が在廊します。
※会場でスプーンの木彫りの実演予定。


posted by 宮崎佐和子 at 18:33| Comment(4) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作

2006年10月04日

■スプーン彫りの成果。

さて、松本がぶじ大阪から戻ってまいりました。晴れ
大阪の皆さん、ありがとうございました。(_ _)

10/4スプーンの木地

これは、会期中に松本が彫ったスプーンの木地たちです。大・中・小合わせて1日10本弱くらいのペースで彫り続けたらしいのですが、それなりにけっこうな数がたまりました。(まだまだ注文分には足りないですが…)

松本いわく「きちんと環境が出来ていたら工房で仕事するよりから楽かも」。
確かに。私に用事を言いつけられることもなく?ネコさんがうろうろすることもなく没頭できるものなあ…。今回の実演コーナーも高島屋の方のおかげで、とても快適に過ごせたそうです。iモード
posted by 宮崎佐和子 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) |   漆のスプーン制作
Powered by さくらのブログ
y
<!-- [FC2 Analyzer] -->